引越しの際にオーダーカーテンと既製カーテンどちらがいいのかわからずに困ったことはありませんか?
・既製カーテンではサイズが合わないけど、オーダーカーテンは価格が高そう
・カーテンの採寸方法がわからないので、失敗してもいいように安い既製カーテンのほうがいい
本記事では以下の内容を解説します。
・カーテンの採寸方法
・おすすめのカーテンブランド
オーダーカーテンと既製カーテンの違い
インテリアショップやホームセンターで販売している、サイズが決まっている既製カーテンと、メーカーが製作しているオーダーカーテンでは、サイズを自由に決められること以外に以下の違いがあります。
- カーテン上部のヒダの縫製・波の出方
- 左右(耳)の折り返し
- 裾の折り返し
- 重りの有無
- 芯地の長さ
カーテン上部のヒダの縫製・波の出方
カーテンは上部をつまんで縫製し、ヒダを作ることで波を出しています。
ヒダの形状や縫製でカーテンの波の出方が変わります。
二つ山・1.5倍ヒダのカーテン
既製カーテンは、ヒダが二つ山になっています。
カーテンレールの長さに対して、1.5倍の横幅の生地が使われているため、「1.5倍ヒダ」と呼ばれてます。
三つ山・2倍ヒダのカーテン
オーダーカーテンは、ヒダの仕様を好みに合わせて縫製を依頼できます。
例えば、以下のように選択可能です。
・二つ山
・三つ山
・ヒダなし
・さらに細かい指定
三つ山の場合、カーテンレールの長さに対して、2倍の横幅の生地が使われているため、「2倍ヒダ」と呼ばれています。オーダーカーテンで選ばれることが多いのは、三つ山・2倍ヒダの仕様です。
2倍ヒダの方が生地を多く使うので、波が綺麗に豪華に出やすくなります。
1.5倍ヒダは波があっさりしています。オーダーカーテンであってもカーテンの柄を強調して見せたい生地のときは、あえて1.5倍ヒダにするのも一つの手です。
左右(耳)の折り返し
既製カーテンの耳は二つ折り、もしくは一つ折りで縫製されています。
一方、オーダーカーテンは三つ折りで縫製されており、ほつれ・破れが発生しにくくなっています。
裾の折り返し
耳の折り返しと同様に、既製カーテンの裾は二つ折り、もしくは一つ折りで縫製されています。
一方、オーダーカーテンの裾は三つ折りになっています。裾の縫製などの細かい点でもほつれなどが発生しにくいように工夫されています。
レースカーテンの裾は三つ折りではなく、一本の丸まった形状のウェイトが縫製されている場合があります。生地のデザインを活かすために三つ折りではなくこのような縫製になっています。
縫製の名前はカーテンメーカーごとに異なり、株式会社サンゲツでは「ウェイトウーリーロック」と呼びます。オーダーカーテンだからこそ可能な縫製仕様になります。
重りの有無
裾には外見の形状以外にもう一つ大きな違いがあります。
オーダーカーテンの場合、裾の両端に小さい重りが入っています。重りによって、カーテンが風で乱れずに形状が維持できるので、きれいに見えます。
既製のレースカーテンには重りが入ってません。その分価格が安いことがメリットですが、きれいな形状が保ちにくいことがデメリットです。
芯地の長さ
上部のヒダを付ける部分の長さは以下のように違います。
- オーダーカーテン:90㎜
- 既製カーテン:75㎜
芯地が大きいほどヒダやカーテン上部に歪みがなく、真っ直ぐ綺麗に見えます。
オーダーカーテンのメリットとデメリット
オーダーカーテンのメリットとデメリットを把握しておきましょう。
オーダーカーテンのメリット
・縫製の質が高く、耐久性が高い
・上品なインテリアが作れる
・色・柄の種類が豊富
窓に合う適切なサイズで製作できることが一番のメリットです。
引越しした際に、同じサイズの窓、同じサイズ・同じ設置位置のカーテンレールは滅多にありません。
そのため、サイズが決まっている既製カーテンが引越し先の窓に綺麗に合うことはほとんどないのです。
丈が長くなり床に着いてしまうか、短くなり床までの空間が中途半端に空いてしまいます。横幅も同様に長さが余るか、足りないか、といったことが発生しやすく、不恰好になりやすいです。
サイズをピッタリ窓に合わせるだけでも窓周りが整ってきれいに見えるため、オーダーカーテンがおすすめます。
さらに、オーダーカーテンは縫製が高品質なのでほつれ・破れが発生しにくく耐久性も高いです。
色・柄の種類が多く、品質も高いので上品なインテリアが作れます。
オーダーカーテンのデメリット
オーダーカーテンのデメリットは費用と時間がかかることです。
窓のサイズやカーテンの種類・ブランドによって異なりますが、
横幅2000mm × 高さ2000mm の1窓で5〜10万ほどの費用がかかります。
購入する際は、以下の工程が必要です。
- 採寸
- 生地選び
- 注文
- 納品
採寸と生地選びは時間を短縮できるかもしれませんが、注文〜納品までは約2週間ほど時間が必要です。
既製カーテンのメリットとデメリット
既製カーテンのメリットとデメリットを把握しておきましょう。
既製カーテンのメリット
既製カーテンのメリットは、リーズナブルな価格でいつでも購入できることです。
窓のサイズやカーテンの種類によって異なりますが、ホームセンターやネットショップで購入すると数千円で既製カーテンを購入できます。
カーテンにこだわりがなく、窓のサイズに大体合えば特に気にしない方にはおすすめです。
既製カーテンのデメリット
・耐久性が低い
・見た目が安っぽい
また、縫製などの品質は高くないため、耐久性が低いです。
種類については、プリント柄が多く、織り柄のカーテンでも染色の質が高いわけではないため安っぽく見えてしまいます。
イージーオーダーのメリットとデメリット
イージーオーダーとは、オーダーカーテンと既製カーテンの両方の特性で製作されるカーテンのことです。
サイズはオーダーサイズで依頼できます。しかし、縫製や仕様については既製カーテンと同じものになります。
イージーオーダーのメリット
生地自体は既製カーテンの生地を使う上に、縫製や仕様も既製カーテンのものなので、コストをかけずに製作できます。そのため、低価格でオーダーサイズのカーテンを購入できます。
イージーオーダーのデメリット
・選択できる生地は既製カーテンの生地のみ
・オーダーサイズになるので注文から納品まで時間がかかる
・カーテン販売店によって、製作サイズに限界がある
メーカー品質のオーダーカーテンを求める方には物足りなく感じるでしょう。
また、選べるカーテンの種類は既製カーテンのなかからになります。そのため選択できる範囲が狭いこともデメリットです。
フルオーダーとほとんど同じように10mmごとにサイズを決めて製作できるところもあれば、100mm刻みでしか注文を受けていないところもあります。サイズによっては窓にピッタリ合わせて製作できないため注意しましょう。
カーテンの採寸方法
カーテン業者が採寸をしてくれるのであればプロに任せましょう。最も確実で早い方法です。
カーテン業者ならただ採寸するだけでなく、生地の種類によって「伸びやすい」「縮みやすい」などの性質に合わせて窓に合う生地のサイズを決めてくれます。
一方で、業者との採寸日程の調整がうまくいかない、採寸費用を節約したい、という方もいると思います。自分でカーテンの採寸ができれば、費用・時間を節約できます。
カーテン業者によっては、採寸からカーテンの納品までを含めた費用で依頼を受けているところや、採寸費用は別途請求になっているところなど、業者によって対応の仕方はさまざまなので確認した上で自分で採寸するかどうかを決めましょう。
横幅の採寸方法
カーテンレールの端っこにある動かないように固定されているカーテンのフックを引っかける輪っか(固定ランナー)から、反対側の固定ランナーまでの長さを測ります。
高さの採寸方法
カーテンのフックを引っ掛ける輪っかの部分のことを環(かん)といいます。
掃出窓の高さ | 環の下部から床までの高さを測る |
腰窓の高さ | 環の下部から窓枠までを測る |
採寸した長さの情報を元に、カーテン業者が仕上げ寸法を決めます。
サイズ以外に必要な情報
サイズのほかに、以下の内容を依頼先のカーテン業者と決めていきます。
生地に関する情報
オーダーカーテンを製作する際は決め事が多く、以下の内容を好みやカーテンレールとの相性、インテリアに合うかどうかを考えながらカーテン業者と一緒に決めます。
・裾の形状
・フックの種類(Aフック・Bフック)
・タッセル(カーテンを縛る帯)をカーテンと同じ生地にするかどうか
・その他
窓の形状が独特な場合や特殊な装飾レールが設置されている場合、カーテン業者が現地で採寸する必要があることも多いです。
少しでも不安がある場合はカーテン業者に任せましょう。
カーテンレールに関する情報
カーテンレールの形状は必ず必要な情報です。
設置しているカーテンレールの種類が装飾レールか、機能性レールかで採寸方法や確認箇所が異なります。
新築戸建や、分譲マンションに引っ越す場合、カーテンレールが付いていない場合があります。その際は、装飾レール・機能性レールのどちらを設置するのか、また設置が可能なのか確認しましょう。
リフォームの際の重要ポイント
「家が変わるわけではない」「窓は今回のリフォームで変更しない」なので、「カーテンは気にしない」という方がリフォーム現場で非常に多いです。
しかし、リフォームにより、床の高さ・天井の高さが変わり、カーテンの丈の長さが変わることは頻繁に発生します。
そもそも、リフォームにより床・壁の色などが変わる場合、カーテンの色・柄もインテリアに合うように変更するのがおすすめです。
リフォームだけでなく、注文住宅についても同様ですが、床・壁・天井の種類や色・施工方法などがカーテンに影響することは多いです。
ハウスメーカーの担当営業や大工工事の職人さんは、カーテンのことまで把握できていないことが多いです。場合によってはカーテンのことは無視して進めてしまうこともあります。
担当のカーテン業者・インテリアコーディネーター・設計士の方々と細かい打ち合わせを早めに、確実に行うことが重要です。
おすすめのカーテンブランド
おすすめのカーテンブランドを6つ紹介します。
- sangetsu | サンゲツ
- fujie texteile | フジエテキスタイル
- 川島織物セルコン
- MANAトレーディング
- 日本フィスバ
sangetsu | サンゲツ
出典:サンゲツ
サンゲツはカーテンだけではなく、壁紙や床材なども取扱っているインテリア内装メーカーです。
カーテンは、一般住宅向けだけではなく、コントラクト向けや、ワンプライスに価格を設定したものなど幅広いラインナップになっています。
価格帯も幅広く、オーダーカーテンの縫製で購入できるリーズナブルな商品もあるためおすすめのメーカーです。
fujie texteile | フジエテキスタイル
出典:フジエテキスタイル
シンプルで個性のある、素敵な生地を取り扱っています。特にレースやケースメントの生地はこだわりが感じられます。カーテンのデザインを実現できる工場を厳選しているため、高品質な染色と縫製により素敵なカーテンが製作できています。
サンゲツより平均単価は高めですが、素敵なドレープカーテン・レースカーテンを楽しめるカーテンブランドです。
川島織物セルコン
創業は1843年で180年の歴史を持つ老舗ファブリックブランドです。カーテンや床材のインテリアだけでなく、着物の帯・緞帳・祭礼幕・和装小物などの製造販売も行っており、日本の伝統や文化が生きているブランドです。
MANAトレーディング
出典:マナトレーディング
日本フィスバ
出典:日本フィスバ
スイスに本社を構える高級カーテンブランドである、「クリスチャンフィッシュバッハ」が日本に設立したインテリアファブリックスブランドです。
クリスチャンフィッシュバッハのカーテンを取り扱っており、デザイン・品質ともに世界最高級のカーテンを楽しめます。カーテンは視界に入る面積が広いため、インテリア空間を上品に変えられます。
まとめ
本記事では、オーダーカーテンと既製カーテンの違いや、オーダーカーテンの特徴について解説しました。
オーダーカーテンと既製カーテンの違いは、サイズが自由に選べるかどうかだけでなく、波の出方や裾の縫製などさまざまな違いがあります。
オーダーカーテンのほうが、多くの工夫が施されているため美しく見えます。選択できる色・柄も多種多様なので、自分の好みやインテリアに合うものを探しやすいです。
オーダーカーテンの金額が高く、手が出しづらい方はイージーオーダーを検討しましょう。イージーオーダーは、縫製仕様は既製カーテンのものですが、窓に合うオーダーサイズでカーテンの製作が可能です。
生地自体は、既製カーテンの生地なのでリーズナブルな価格でオーダーサイズのカーテンが手に入ります。
部屋に最も適切なカーテンを選び、快適なインテリアライフを過ごしましょう。