自宅のソファが汚れていて、メンテナンス方法がわからずに困っていませんか?
ソファの張地によってメンテナンス方法が異なるので、間違ったメンテナンス方法で悪化させたくないですよね。
本記事では、きれいなソファでリラックスできるように以下の内容を紹介します。
・レザーソファのメンテナンス方法
・へたれたソファのクッションを元に戻す方法
・ソファを汚さないために注意すべきこと
私は、国産ソファメーカーでの勤務経験とインテリアコーディネーターの勤務経験があるため、メンテナンス方法やコーディネート、ソファの構造について知見があります。
本記事を読むとソファの美しい姿を保ち、家族が心地よくリラックスできるリビングを作れるようになります。
ファブリックソファのメンテナンス方法
ソファのメンテナンス方法は、日常的なメンテナンスと汚れを落とすためのメンテナンスで対応方法が異なります。
適切なメンテナンス方法で日頃から大切に扱い、ソファの寿命を延ばしましょう。
日常のメンテナンス方法
ファブリックソファは、コロコロと掃除機を使って日常的にきれいにしましょう。
日常的なメンテナンス方法は、以下の通りです。
- ブラシでゴミ、ホコリを払う
- 掃除機をかける
- コロコロできれいにする
- プロテクターを吹きかける
まず、生地の方向に沿ってブラシをかけ、大きなゴミやホコリを払ってください。
その次に掃除機で、布生地のわずかな隙間からソファ内部に入り込んだホコリを吸い出します。
その際に、掃除機自体がソファを傷つけないように気をつけてください。
次に、残った細かなゴミやホコリをコロコロできれいに取り除きます。
最後にスプレータイプのプロテクターを吹きかけてソファを保護したら完了です。
汚れを落とすメンテナンス方法
汚れがソファに付着した場合、以下の方法できれいにメンテナンスしてください。
- コロコロや掃除機でゴミを取る
- 汚れにテキスタイルクリーナーを吹きかける
- きれいなフキンやタオルをぬるま湯につけて固く絞る
- フキンで汚れ部分を拭き取る
- クリーナーやフキンの水分を乾拭きで拭き取る
- プロテクターを吹きかける
※汚れが落ちるまで、3・4を繰り返す
まず、日常のメンテナンスと同様に、付着した汚れの周囲にあるゴミを取り除いてください。
汚れている箇所に、ファブリックソファ専用のテキスタイルクリーナーを吹き付けます。
ぬるま湯に浸し固く絞ったきれいなフキンで、汚れの外側から円を描くように叩きながら汚れを落とします。
汚れが落ちたら、水分が残らないように乾拭きしてください。
水分が残るとシミになり新たな汚れになってしまいます。
最後に、きれいになった部分にプロテクターを吹きかけて完了です。
ファブリックソファ専用のクリーナーがないとき
クリーナーがないときは、中性洗剤で代用します。
中性洗剤を薄めたぬるま湯の中にきれいなフキンを浸して固く絞り、汚れの外側から円を描くように叩きながら汚れを落としてください。
汚れを落としたら、乾拭きとプロテクターを使用しましょう。
カバーリング仕様のソファの場合
カバーリング仕様のソファは、カバー(生地)を外して洗濯できる種類が多いです。
専用のクリーナーで汚れが落ちないときは、洗濯ネットに入れて、洗濯表示に従って洗濯しましょう。
レザーソファのメンテナンス方法
レザーソファは、「本革ソファ」と「合皮(人工皮革)ソファ」でメンテナンス方法が異なります。
所有しているソファが譲り受けたものである場合、本革か合皮かを間違えないように確認してください。
本革ソファ|日常のメンテナンス方法
日常的なメンテナンスは、きれいな柔らかいフキンで乾拭きしてください。
本革は水分に弱いので、水拭きをしてはいけません。
乾拭きならば、ホコリや汚れをきれいに拭き取ると同時に、ホコリに含まれる水分も拭き取れます。
ソファが傷つかないように優しく拭き、強くこすらないことがポイントです。
本革ソファ|汚れを落とすメンテナンス方法
乾拭きで落とせない汚れが付着した際は、レザークリーナーを使いましょう。
- レザークリーナーをスポンジに含ませる
- スポンジで付着した汚れを洗い出す
- 浮かび上がってきた汚れをフキンで拭き取る
- 残ったクリーナーや水分を拭き取る
- 本革専用のプロテクトクリームを塗る
レザークリーナーを含ませたスポンジで汚れを洗い出します。
浮かび上がってきた汚れをきれいなフキンで拭き取り、水分やクリーナーも残さず拭き取りましょう。
水分やクリーナーが残ると、黒ずみ汚れの原因となってしまいます。
ソファがきれいになったら、仕上げに本革専用のプロテクトクリームを塗布してください。
プロテクトクリームはソファを保護し、適度な油分も与えてくれるのでしっとりとした心地よい手触りになります。
年に1〜2回は、汚れた部分だけでなくソファ全体をクリーナーとプロテクトクリームでメンテナンスしましょう。
人が触れる肘掛部分と、シートのひざ裏が当たる部分は汚れやすいため、特に念入りにきれいにしてください。
レザーケアキットを購入すると、以下のものが入っています。
- レザークリーナー
- プロテクトクリーム
- スポンジ
- フキン
単品で購入も可能ですが、すべて必要なのでセットになっているケアキットがおすすめです。
合皮ソファ|日常のメンテナンス方法
合皮ソファの日常的なメンテナンス方法は、本革と同じく柔らかい布での乾拭きです。
合皮は、水に強いので固く絞ったフキンで水拭きも可能です。
水拭きの後は、必ず乾拭きをしてください。
水汚れに強い一方で、水分には注意が必要で、濡れた状態のまま放っておくと「加水分解」が起こり生地の表面がベトベトしてしまいます。
合皮ソファ|汚れを落とすメンテナンス方法
合皮ソファの汚れを落とす方法は、以下の通りです。
- 柔らかいフキンで乾拭きする
- 中性洗剤を薄めたぬるま湯に柔らかいフキンを浸してかたく絞る
- 汚れを落とす
- 乾拭きで洗剤と水分を拭き取る
まず、きれいなフキンやタオルなどで乾拭きしてください。
汚れの周囲にあるゴミやホコリ、水分などを取り除くためです。
汚れは、中性洗剤を含ませた柔らかいフキンで拭き取ってください。
その際に、力強い動作でソファを傷つけないように注意しましょう。
最後に乾拭きで洗剤と水分を細かく拭き取ると、加水分解や黒ずみ汚れを防止できるため、気持ちよくソファを使えます。
ソファの脚のメンテナンス方法
意外と忘れがちなのがソファの脚のメンテナンスです。
ソファ本体がきれいでも、脚が汚れていると印象が悪くなります。
汚れが広がり生地に移る可能性もあるため、定期的にメンテナンスしましょう。
木製の脚
木製の脚は、脚部の仕上げ方(塗装の種類)によってメンテナンス方法が異なります。
仕上げ方法 | メンテナンス方法 |
---|---|
オイル塗装仕上げ | ・乾拭き ・ヤスリで削り、オイルを再塗装 |
ウレタン塗装仕上げ | ・乾拭き ・水拭き |
シート張り仕上げ | ・乾拭き ・水拭き |
オイル塗装仕上げ
オイル塗装仕上げの木製脚は、まずは乾拭きで汚れやごみをきれいに取り除いてください。
それでも落とせない汚れは、紙やすりなどで削り落としましょう。
オイル塗装は、汚れだけでなく傷も削り取れるのがメリットです。
「粗目の紙やすり → 細目の紙やすり」の順に2〜3枚、種類を変えながら削るときれいな脚に仕上がります。
最後に木製家具専用のオイルを再塗装すると完成。
オイルが乾くまで触れないように注意しましょう。
ウレタン塗装仕上げ シート張り仕上げ
ウレタン塗装とシート張りは、水拭きが可能です。
乾拭きと水拭きできれいにメンテナンスしましょう。
目立つ傷がつくと補修などができないので、掃除機をかける際はぶつからないように注意してください。
鉄・アルミ製の脚
鉄やアルミ製の脚は、柔らかいフキンやタオルで汚れやゴミを定期的に拭き取りましょう。
汚れがひどい場合は、フキンに中性洗剤を薄めたぬるま湯を含ませて絞ってから拭き落としてください。
拭いた後は、必ず乾拭きすることが大切です。
鉄製の脚の錆対策は、市販の防錆(ぼうさび)スプレーを定期的に使用して美しい脚を維持しましょう。
錆が発生した場合は不織布研磨シートで丁寧に削り、その後に防錆スプレーを塗布してください。
アルミ製の脚に錆が発生した場合は、400番程度の細かい紙やすりで錆を除去し、水で洗い流してから乾拭きするのがおすすめです。
定期的なメンテナンスでソファの脚を清潔に保つと、ソファの寿命を延ばすことにつながります。
ヘタレたクッションのメンテナンス方法
ヘタレたクッションは叩いて空気を入れ、形状を整えましょう。
ソファを使用し続けると、徐々に体重の負荷がかかる座面クッションと背クッションがヘタレて(潰れて)いきます。
そのまま放置すると座り心地が悪くなり形状も変化するため、劣化が早くなってしまいます。
ヘタレている周囲から叩き、空気を入れて膨らませながら形状を整えてください。
カバーリングソファは中身のクッションを取り出して叩くと、端に片寄った中材を均一にして、ふっくらした状態に戻しやすいでしょう。
一方で、叩いて空気を入れる方法には限界があり、長期間使い続けたソファはウレタンや綿が完全に潰れてしまうと元に戻りません。
この場合、ソファを購入したメーカーに修理を依頼して、ウレタンや綿を入れてもらいましょう。
快適な座り心地を長持ちさせるために、座面や背クッションが取り外せるソファは、定期的に位置を入れ替えると負荷を軽減できます。
ソファの汚れ防止方法
きれいな状態のソファを維持するために、特別なことは必要ありません。
ソファに座る際は、以下の注意が必要なだけです。
- 飲食しない
- ペットを近づけない
- ボールペンで物書きしない
また、子どもがソファを汚してしまう可能性もあるので、小さな子どもがいる家庭は注意してください。
まとめ
ソファのメンテナンスは、張地や素材に応じた適切な方法で行うと、清潔さと美しさを維持できます。
ファブリックソファは日常的に掃除機やコロコロでのケアを欠かさず、汚れが付いた場合には専用のクリーナーを活用しましょう。
一方、レザーソファは本革と合皮で手入れの方法が異なるため、素材に合ったクリーナーやプロテクトクリームで丁寧にケアすることが重要です。
また、ソファ本体だけでなく脚のメンテナンスも忘れてはいけません。
木製、金属製など素材に応じた手入れをすることで、見た目が改善されて清潔感を演出できます。
定期的なメンテナンスにより、ソファはリビングを心地よい空間にする存在となり、家族が楽しく過ごせる時間を作れます。