戸建やマンションなどマイホームを購入した方は、「マイホームのインテリアをおしゃれにする方法がわからない」と悩んでいませんか?
「インテリアコーディネート」と聞くと難しそうで、何をどうすればよいのかわかりませんよね。
本記事では、誰にでも可能なインテリアコーディネートのコツを紹介します。
ハウスメーカーでインテリアコーディネーターとして勤務していたインテリアのプロが解説します。
本記事を読むと、自宅のインテリアをおしゃれにコーディネートして、快適な空間でリラックスして過ごせるようになるでしょう。
簡単なインテリアコーディネートのコツ6選
インテリアコーディネートのコツは、以下の6つです。
・どのように過ごすのかを考える
・配色バランスを整える
・生活動線に干渉しないように家具を配置する
・収納計画を立てる・空間のアクセントを作る
インテリアスタイルを統一する
インテリアスタイルを統一しましょう。
インテリアに統一感があれば、バランスの整ったきれいな空間を作れます。
インテリアスタイルの種類は、以下の通りです。
代表的なインテリアスタイル |
・モダン ・ナチュラル ・北欧 ・ナチュラルモダン ・北欧モダン ・アンティーク ・ヴィンテージ ・エレガント ・和風 ・和モダン ・ジャパンディ ・フェミニン ・フレンチ |
例えば、モダンなデザインの壁紙やソファを選んだ場合、ダイニングセットやカーテンなどもすべてモダンデザインで統一しましょう。
インテリアを1つのスタイルに統一すると、おしゃれな空間を生み出せます。
自宅でどのように過ごすのかを考える
自宅での過ごし方を振り返ることも大切です。
今までの生活習慣や過ごし方によって、選ぶ家具やレイアウト方法などが変わるためです。
例えば、以下のように家具を検討します。
- ソファで横になることが多い
➡︎ 奥行きが深く、座面が硬めのソファを選ぶ - 必ずベッドで寝るために、ソファでは横にならないようにしている
➡︎ 座り心地を重要視してソファを選ぶ - 小さい子どもと家の中で遊ぶことが多い
➡︎ 家具のサイズは小さくしてスペースを広めに確保する - 仕事で家にいる時間は少ない。家にいる時間はほとんど寝ている。
➡︎ ソファやテーブルはコストを抑えて、高品質なベッドを選ぶ - リモートワークでいつも家にいる
➡︎ 作業用デスクとワーキングチェア、休憩用のソファに予算を割く。
仕事部屋と、トイレ・キッチンとの動線に干渉しない家具のサイズを選ぶ。
今までの生活を深く掘り下げて検討すると、何が重要なのかがわかるでしょう。
インテリアの配色バランスを整える
インテリアの配色バランスを整えるためには、面積の広いものから検討しましょう。
色を決める順番は、以下の通りです。
- 床・壁・天井などのベースカラー(面積が広い箇所)を決める
- カーテンやソファなど、ベースカラーの次に面積が広いアソートカラーを決める
- 最後にクッションや雑貨などの小物でアクセントカラー(強調色)を決める
空間に占める配色のカラーバランスは、以下の通りです。
- ベースカラー:60〜70%
- アソートカラー:20〜30%
- アクセントカラー:10〜20%
ベースカラーは面積が広いので空間の印象を左右します。
床の色を何色にするかで合わせやすい家具の色が変わるため、しっかり配色計画を立てましょう。
アソートカラーは、ベースカラーとアクセントカラーのバランスを取ったりつながりを作ったりする色です。
以下のものがアソートカラーになります。
- カーテン
- ダイニングテーブル
- ソファ
- ラグ
インテリアを構成するだけでなく生活に必要な家具も多いため、きれいに色を揃えると美しい空間を作れます。
クッション・雑貨・観葉植物などの小物は空間のアクセントカラーにできます。
アクセントカラーがあると視線を誘導したり空間にメリハリをつけたりできるので、バランスの整った空間を作れるでしょう。
生活動線に干渉しないように家具を配置する
家具のサイズと設置位置は、設置スペースだけでなく生活動線も検討しながら決めましょう。
生活動線の移動がスムーズにできなければ、住み心地の悪い家になってしまいます。
検討すべき動線の例は、以下の通りです。
・リビング ⇄ トイレ
・洗濯機 ⇄ バルコニー
・リビング ⇄ 寝室
収納計画を立てる
片付けやすい空間や整理整頓しやすい状態を維持するために、以下の2点を検討しましょう。
・どこに何を収納するのか
・一度収納した後は取り出しやすいのか
上記を事前に計画すると、きれいな部屋を維持しやすくなります。
整理された状態を保つために、以下の収納方法を確認しておきましょう。
- 隠す収納
- 見せる収納
隠す収納
隠す収納は、扉付きのクローゼットや収納棚を使い、中が見えないように収納する方法です。
クローゼットの中に隠すイメージです。
すべて隠すと片付いているように見えるため、きれいな空間を作りやすいでしょう。
見せる収納
見せる収納は、収納と同時に展示できるガラス製の飾り棚や扉のない収納棚を使用します。
収納(展示)物をおしゃれに見せるために、収納棚の中に照明を設置するのもおすすめです。
ただ、収納家具を設置するスペースが必要になり、何をどこに展示するのか迷ってしまう方もいます。
見せる収納を難しく感じる場合は、隠す収納を検討してください。
プロの整理収納アドバイザーに依頼する
整理整頓が上手くいかない、忙しくて片付けたり考えたりする時間がない方は、整理収納アドバイザーに依頼するのも1つの手段です。
費用はかかりますがきれいに片付いた空間が作れる上に、物を出し入れしやすい収納計画を立てられます。
空間にアクセントを作る
空間にアクセントを作ると、落ち着いた雰囲気やバランスのよいインテリアを作れます。
クッションやインテリアグリーンなどは、アクセントとしておすすめです。
リビングにスペースがある場合、ソファとは別にデザイン性の高いパーソナルチェアを設置すると存在感の大きいチェア自体がアクセントとなります。
部屋を広く見せるコツ
部屋を広く見せるコツは、以下の通りです。
・散らかりにくい収納計画を立てる
・色数を少なくする
・内装は明るい色を選ぶ
・床を広く見せる
・ロータイプの家具を使用する
・ミラーを設置する
・収納付き家具を選ぶ
インテリアコーディネートのコツと被る部分があります。
色数が少なく、インテリアスタイルを統一している部屋は、雑多な空間と比べると広く見えるのです。
内装は明るい色を選ぶ
明るい色は「膨張色」なので、同じ大きさの黒いものと比べると目の錯覚で大きく見えます。
部屋を広く見せたいときは、内装に以下の色を多く使用すると広く見えやすくなるでしょう。
- ホワイト
- アイボリー
- ベージュ
- 明るいグレー
部屋を広く見せるアイテム
部屋を広く見せるために、以下のアイテムを取り入れましょう。
- ロータイプの家具
- 収納付き家具
- 大きいミラー
背の低いロータイプの家具は、部屋に圧迫感を出しません。
収納付きの家具は、小物が多く散らかりやすい空間にうってつけです。
大きなミラーは、反射で部屋を広く明るく見せてくれます。
このような工夫を凝らすと、部屋を広く見せられます。
部分的な変更でインテリアをおしゃれに見せるコツ
少しの変化で部屋のおしゃれさを上げる方法は、カーテンか照明を変えることです。
カーテンや照明は空間全体の印象に影響を与えるため、買い替えるとおしゃれな部屋を作りやすいためです。
カーテンを変更する
カーテンは立ち上がって見えるため、視界に入る面積が広いのが特徴的です。
窓装飾の種類は、布生地・両開きタイプのカーテンだけではなく、以下のものがあります。
- シェード
- アルミブラインド
- ウッドブラインド
- 縦型ブラインド
- プリーツスクリーン
カーテンを含めてさまざまな窓装飾があるため、どれを設置するかで部屋の印象をガラッと変えられます。
インテリアスタイルに合わないものは選ばないように注意しましょう。
照明を変更する
照明のデザインをインテリアスタイルに合わせると、統一感のあるおしゃれなインテリアを作れます。
例えば、スチールやアイアンなどの素材が多いモダンな部屋には、モダンデザインの照明を選びましょう。
日本の住宅はシーリングライトとダウンライトが設置されている住宅が多いですが、ほかにも以下の種類があります。
- ペンダント
- スポットライト
- シャンデリア
- フロアスタンド
- テーブルスタンド
- フットライト
デザイン性やメンテナンス性も含めて検討しましょう。
デザイナーズ家具を取り入れる
北欧の巨匠や、有名な家具デザイナーが製作した家具を取り入れてください。
素敵なデザインの家具は、存在感があり目を惹きます。
イス1脚だけでも見せ方次第で空間のアクセントになり、おしゃれな雰囲気を作れるでしょう。
インテリアコーディネートで意識すること【部屋別】
インテリアコーディネートの基本的な考え方や手法は、どこの空間でも同じです。
一方で、基本以上の素敵なインテリアを目指すと、部屋ごとにコーディネートのコツや意識するポイントが異なります。
以下の部屋ごとにポイントを確認しましょう。
- リビング
- 寝室
- 子ども部屋
- 洗面室
- トイレ
リビング
リビングは家族が過ごす場所であり、家庭によっては親族や友人などの来客があることも意識してインテリアを検討します。
自分1人だけの好みではなく、家族の意見も取り入れてインテリアを考慮しなければいけません。
生活動線についても、家族のライフスタイルや来客の頻度も考慮して計画を立てましょう。
寝室
寝室は、寝やすい空間を意識しましょう。
カーテンは、遮光機能の有無や透け感の度合いを確認して選んでください。
外から寝室が見えてしまうと、セキュリティ面で危険です。
一方で、遮光により朝日が入ってこない状態は、体内時計に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、ベッドのサイズとレイアウトは、寝室の動線を考慮した上で検討してください。
子ども部屋
子どもは、成長とともに趣味・嗜好が変わります。
クロスの色やカーテンの色・柄などに注意して選びましょう。
クロスやオーダーカーテンは、飽きたからといって簡単に変えられるものではありません。
また、世帯ごとに家庭事情が異なるため、以下のようなポイントを検討してインテリアを考えましょう。
- 同じ部屋を使う兄弟姉妹がいる
- 将来、兄弟が増える
- 家を出て1人立ちするまで時間が短い
- リフォームしやすい部屋にする
- 別の用途で使用しやすい部屋にする
洗面室
洗面室は、掃除しやすい機能性を重視しましょう。
水の飛び跳ねや、湿気によるカビの発生などで汚れやすいためです。
汚れを落としやすい機能性壁紙や、メンテナンスしやすい洗面台を選ぶとよいでしょう。
また、洗面室は建具や洗濯機、洗面台などがあるため、壁紙が見える範囲は少ないです。
そのため、洗面室に合わせやすいクロスのなかから、居室では使いにくいような好みの色・柄を思い切って選ぶのもおすすめです。
トイレ
トイレは、住宅のなかでもっとも清潔にしておくべき場所です。
洗面室以上に掃除のしやすさを考えましょう。
トイレの掃除用具置き場をできるだけトイレの近くにして、清潔さを維持しやすい環境を整えてください。
トイレのクロスは、防水・防汚などの機能性壁紙がおすすめです。
また、便器の背面のみクロスの色を変えてアクセントクロスにすると、おしゃれなトイレを作りやすくなるでしょう。
ナチュラルや北欧、カジュアルなインテリアテイストのトイレの場合、爽やかに見えるグリーン系、ブルー系の淡い色味をアクセントにするのがおすすめです。
まとめ
インテリアコーディネートのポイントは、統一感のあるスタイル、使いやすい家具配置、バランスの取れた配色、そして効率的な収納計画にあります。
アクセントを加えることで部屋全体の雰囲気が引き締まり、居心地の良い空間も作れます。
リビング、寝室、子ども部屋など、部屋ごとのニーズに合わせたコーディネートで、より快適な住まいを実現しましょう。